【新緑の時期の里池と芹沢光治良】
景色は軽井沢から沓掛を経て、
千ヶ滝から浅間山にかけ、
日本離れのしたもので、
フランスとスペインの国境、
ピレネーの或地方を思わせる
野性的なものである。
気候も、
毎年七月の下旬から
九月上旬まで滞在するのだが、
僅か五十日の間に、
晩春から初秋へと変化する、
庭に咲く草花と言い、
森にきて鳴く小鳥と言い、
春から秋へと素早く
順序正しく変って行く。
(芹沢 光治良「浅間山に向って」より」)
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6月11日午前8時、
気温は15.4℃、晴れ。
画像は
千ヶ滝の下流、
セゾン現代美術館のすぐ北にある
里池です。
対岸の中央に、
昨日ご紹介した
御影用水五社が見えています。
ところで結核を病んでいた
小説家の芹沢光治良(こうじろう)
(1896(明治29)-1993)は
星野温泉で療養するため、
1932年(昭和7年)に
中軽井沢に山荘を建て
96歳で亡くなるまで
毎夏を軽井沢で過ごしました。
芹沢は軽井沢のことを
「私の嬉しいことは、
空気が軽くて、
ここに来る日から
普通の健康体になったように
感ずることである」
と書いています。
A.C.ショーをして
「屋根のない病院」
と言わしめた軽井沢は
高標高による冷涼さと
適度な霧による湿度が特徴ですが、
西に行くほど
乾いた佐久平の気候に
近づいてゆきます。
同じく結核を病んでいた
堀辰雄が追分を選んだのも、
芹沢と同じ気持ちを
抱いていたからなのかもしれません。
撮影日20260511










