木工おもちゃに宿るドイツ・エルツ地方の物語
ドイツ東部のエルツ地方は、木工おもちゃ産業において300年以上の歴史を有しています。エルツ地方はもともと鉱業で栄えていました。しかし鉱業が衰退すると、それまで副業的に行われていた木工おもちゃ作りが本格化していきます。
特にザイフェンは、おもちゃの町として世界的に有名です。町のメインストリートにはマイスターたちのおもちゃ工房が立ち並び、「くるみ割り人形」や「パイプ人形」をはじめとした、良質な木工おもちゃが生み出されています。
木工おもちゃの題材となるのは、鉱業の様子や様々な職業、ドイツで親しまれている物語、イースターなどの伝統行事といった、エルツ地方の人々の暮らしと深く結びついた情景です。
例えば「くるみ割り人形」には、冠を被った王様の形をしているものが多くあります。これはその昔、庶民を苦しめていた王様の姿が反映しているためともいわれ、当時の人々の生活が垣間見える一説です。また、E.T.A ホフマン「くるみ割り人形とねずみの王様」などの児童文学や、チャイコフスキーのバレエの題材にもなり、多くの人々に親しまれています。
もう1つの伝統的なおもちゃである「パイプ人形」は、「鉱夫」や「おもちゃ屋」、「夜警」など、人々の暮らしに根付いていた職業のモチーフが豊富です。
本展では、「くるみ割り人形」と「パイプ人形」を中心に、ザイフェンで作られる様々な木工おもちゃを紹介します。おもちゃの町・ザイフェンの雰囲気を楽しんでもらいながら、おもちゃのモチーフとなっているエルツ地方の歴史や文化について知っていただけたら幸いです。
(※前期と後期で一部展示入替を行います)
【見どころ】
〇「くるみ割り人形」など、ドイツ・エルツ地方の歴史を映すおもちゃの展示
〇ザイフェンの様々な工房の紹介
会期
2022年3月12日(土)~6月13日(月)
エルツおもちゃ博物館・軽井沢
・単館大人:750円
・単館中高生:500円
・単館小学生:350円
軽井沢絵本の森美術館との2館共通セット券
・大人:1,400円
・中高生:900円
・小学生:650円
場所
エルツおもちゃ博物館・軽井沢
※詳細はページ下の観光施設情報へ
開館時間
・3~4月、11~1月は 10:00~16:00
・5~10月は 9:30~17:00
※最終入館は閉館の30分前
休館日
※2022/1/11(火)~3/11(金)までは冬期休館。
・毎週火曜休館 ※ただし、5月3日(火)は開館、振替休館なし。
お問い合わせ
0267-48-3340