浅間山の麓に広がる高原・軽井沢は、1886(明治19)年にイギリス人宣教師に避暑地として見出されてから、多くの外国人や、文化人、芸術家たちに愛されてきました。
ポール・ジャクレーも軽井沢の自然を愛し、この地で暮らした一人です。このたびの展示では、ジャクレーが手がけた多色摺木版画20点余りをご紹介します。なかでも軽井沢を拠点に制作を開始した戦後の作品に焦点を当て、その歴史的・文化的背景に迫ります
目的
1.地域住民、別荘所有者、観光客にポール・ジャクレーを知ってもらう機会とする。
2.軽井沢における芸術・文化、そしてそれらが生まれた社会的、歴史的背景に触れることで、地域や時代の特性を理解する。
3.芸術作品をとおして、フランスと軽井沢町をつなぐ機会とする。
4.さまざまな人種、性別、年齢の人びと、ほか植物や動物など多様な生き物に関心をもち、描いてきたポール・ジャクレーのまなざしに触れる機会とする。
5絵本『軽井沢を愛したフランス人浮世絵師ポール・ジャクレ(後編)』の(作:塚越紗衣、2024年3月)発行を記念する。絵本の内容を参考に、作品は主にジャクレーが軽井沢へ疎開した1944年以降に着目した。